EPISODE 17 デジタルビデオカメラの原理って?
ねぇ、TECH君。今度おばあちゃんの家に行くじゃない?
せっかくだからビデオカメラで色々撮影しようと思うの。
おぉ!いいじゃない!ビデオカメラは何処のメーカーなの?
ちがうの〜。ビデオカメラがかなり古いから、これから新しいのを買わないといけないの。でね、アドバイスとか欲しいなぁって。だから、いつもの調子で説明をよろしく!
では、始めましょうかね。
始めよう、始めよう!
ところで、まみちゃんはビデオカメラの原理は分かる?
進めて、進めて!
・・・質問に答えていないよ・・・。それでは簡単に原理から行きましょうね。
うん、よろしく!
ビデオカメラのカメラレンズを通過した映像は、CCDやCMOSといった撮像素子に結像させられ、電気信号として映像が出力されているんだ。
早速難しい!CCDとかCMOSってなに?
CCDとCMOSは人間の目で例えると網膜にあたるんだよ。
CCDは素子自体の感度が高くてノイズが少ないといった特性を持っていると言われているよ。下の図を見てごらん。
【CCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)】
フォトダイオードと電荷を運ぶゲートを1つの画素として考えるの。
そのフォトダイオードに光が当ると光電変化して電荷を貯めるんだね。
貯まった電荷はゲートを通過して垂直式伝送路で上から下へと渡されて行くんだ。
この動きからCCDは「バケツリレー方式」なんて言葉で表現されることがあるよ。
ふむふむ。でも上から下まで行くのに時間がかかりそうね。
お!良いところに気がつくね、まみちゃん!
そうなんだよ、CCDは一般的に高画質なんだけど、処理速度が遅いなんて言われているよ。
そうなんだ、じゃあCMOSのほうが良いわけ?
まぁまぁ焦らない焦らない。次はCMOSの説明ね。
【CMOS (Complementary Metal Oxide Semiconductor:相補型金属酸化膜
半導体)】
CCDと違って1つ1つの画素に回路が組み込まれているよ。要するに、電荷を上下移動
させずに、その場で電圧変換しているんだね。フォトダイオードで発生した電荷が変
換されて垂直式信号線(金属配線)で一気に出口まで行くから処理速度は速いよ。
けれども構造上の問題もあって、各画素に組み込まれた増幅器(アンプ)のバラツキ
から生じるノイズが否めないの。ここが昔からいわれるCMOSがCCDよりも画質面で
劣るってところだね。
販売店に行くとCCDとかCMOSとか表示を見かけるけど、そういう違いがあったんだね。
うん。でもね、CCDもCMOSも各メーカー技術によって大幅に改良されていることも事実なんだ。だから一昔前にいわれていた画質面や処理速度の問題はそれぞれ克服されているとこなのかな。ところでまみちゃんは撮影は得意なの?
・・・そんな訳ないじゃん!
そっか、動画撮影って難しい感じがするもんね。じゃあ次にその説明をするよ!