車のタイヤは路面と接触している唯一の部分で、主に次の4つの役割があります。 ① 人や荷物など、車のすべての重さを支える。 ②　路面の衝撃をやわらげ、凸凹の道もタイヤの弾力がクッションとなり乗り心地を良くする。 ③ 車の「走る」「止まる」を支える。 ④ 「曲がる」「まっすぐ行く」など、車を行きたい方向に進ませる。 タイヤが摩耗することで、これらの役割が果たせなくなってしまうため、適切な交換時期に交換をすることが大切で、これを怠ると危険です。タイヤもエンジンオイルと同様に「消耗品」なので、延長保証の対象にはなりません。タイヤに交換時期があるということは使用限度があり、車の場合、タイヤの残り溝が1.6mmまでと決められています。タイヤの溝は、雨の日に水を排出するためにあります。

タイヤの交換時期は、残り溝だけではありません。「走行する時の熱」や「直射日光、水、油などの外的要因」で劣化していくため、残り溝がまだある場合でも、ひび割れなどがあるとパンクの原因になって危険です。タイヤを長持ちさせるコツは、基本的には空気圧の調整をすること。タイヤの空気圧が高過ぎたり、低すぎたりすると、偏摩耗してしまいタイヤが均等に減らず、寿命が短くなってしまいます。また、低すぎる場合は転がり抵抗が増えて、燃費が悪化します。

タイヤの劣化はタイヤコーティングなどで若干寿命を延ばせますが、基本的には自然劣化するので避けられません。また、タイヤの減り方が車の車種によって違うのは、駆動方式が違うためです。通常運転であれば、タイヤが一番摩耗するのは、「曲がる」「止まる」時。車の重さを支えながら同時に行うので、タイヤの摩耗量が増加するのです。例えば、1名で乗ったときは下記のようになります。

車の車種によって4箇所のタイヤの摩耗量が変化します。タイヤローテーションをすることで、摩耗量を平均化して、寿命を長くすることができるのです。交換時期が来る前にタイヤローテーションをすれば、即交換しなくて済むことも。空気圧の調整は、ガソリンスタンドや販売店などで行えます。タイヤローテーションは、定期点検を行い、自分の車がどのくらい走り、どのくらいタイヤが摩耗したのかを計算して、定期的に行うことが大切です。