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家電

最近、再び「有機EL」という言葉を聞く機会が多くなり、お客さまからの問い合わせも増えています。

有機ELの構造と今後の動向

今回は注目されている有機ELの構造と今後の動向にご紹介します!

tech君

液晶テレビやプラズマテレビに代わる新たなデバイス、有機EL

携帯電話のディスプレイなどで既に多く利用されている「有機EL(エレクトロルミネッセンス)」は、薄型テレビの筆頭である液晶テレビやプラズマテレビに代わる新たなデバイスとして、本格的に登場します。 「有機EL」の構造は、有機という名の通り、作り出された化学物質=有機物を使用します。化学物質に電圧を加えることで、二つの電極からプラスエネルギーとなる正孔(せいこう)とマイナスエネルギーとなる電子が発生。その両者を、発光層と呼ばれるエリアで結合させると、励起(れいき)と呼ばれる高エネルギー状態になり、高エネルギー状態から安定状態へと戻る途中で発光する現象が「有機EL」です。  子どもたちが滑り台で遊んでいる光景に例えると、階段を登っている最中は、正孔(せいこう)と電子が結合される工程。登りきったところが励起(れいき)となり、滑り始めは高エネルギー状態でその途中で一気に発光して、滑り終わると発光を終えた状態となります。発光し続けるためには、何度も何度も繰り返し滑り続けなければなりません。このため、「有機EL」は寿命が短いと指摘されましたが、開発に開発を重ね、何十億回もの発光に耐えられる有機物が完成したからこそ、製品化が実現したのです。 有機ELテレビの特徴はその薄さで、液晶テレビと比較しても1/10ほど。課題は、視野角が大幅に向上した液晶テレビや、隔世の域に達したプラズマテレビに取って代わるデバイスとなり得るかどうかです。そのためには、最低でも既存する薄型テレビの性能を上回らなければなりません。このような厳しい状況の中で発表されるため、必然的に注目される「有機EL」ですが、次世代の薄型テレビの材料として期待されており、今後の動向が楽しみです。

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