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食洗機が故障したら、修理か?買い替えか?
音や水漏れなど買い替えのサイン、修理と交換の費用相場、長持ちさせるコツを詳しく解説。
食洗機を購入してから数年経った頃に不具合が発生すると「修理と買い替え、どちらが最適な選択肢なのだろう」と悩む方は多いでしょう。
そのような方に向けて、食洗機に関する下記のポイントをまとめました。
● ビルトイン食洗機と卓上式食洗機の寿命と買い替えどき
● 寿命が近いときに起きやすい症状
● 食洗機の修理と買い替えの費用相場
● 食洗機を長く愛用するコツやメンテナンス方法
この記事を読むことで、今使っている食洗機が故障した際に直すべきなのか買い替えるべきなのかが判断できます。
また記事の最後には、食洗機を購入した際に多くの方が後悔した理由についても紹介しているので、ぜひご覧ください。
食洗機にはキッチンに埋め込まれている「ビルトイン式」と、卓上に設置するタイプの「卓上式」に分けられます。
それぞれの寿命はビルトイン式の場合は約10年、卓上式の場合は約5〜7年です。
ビルトイン式と卓上式で寿命が大きく違う理由のひとつに、各メーカーが保有する修理部品の保有期間が関係しています。
修理部品の保有期間は各メーカーによっても異なりますがビルトイン式で11〜12年、卓上式で6年間と設定されていることが多いです。
食洗機のタイプ | 寿命 | 修理部品の保有期間 |
---|---|---|
ビルトイン式 | 10年 | 11〜12年 |
卓上式 | 5〜7年 | 6年 |
保有期間が過ぎたあとに故障した場合、修理部品が不足して直せない可能性が高くなります。
また、長年使い続けていると経年劣化により故障や不具合も多くなってくるので、寿命が近い場合は修理ではなく買い換えを検討するのがおすすめです。
ほぼ毎日使用する食洗機は経年劣化しやすいため、寿命が近づくとさまざまな不具合も発生します。
たとえば下記のような症状が発生した場合、寿命が近い可能性も考えられます。
● 異音がする
● 洗い残しが多い
● よく水漏れを起こす
● 頻繁にエラー表示が出る
それぞれの症状の対処法や注意点をみていきましょう。
食洗機から普段聞いたことの無い異音が聞こえる場合、モーターやポンプの不具合や異常が考えられます。
大きな固形物などが食洗機に入っていないか確認し、残菜フィルターに溜まっているゴミを掃除したあと、もう一度食洗機をまわしてみましょう。
それでも異音がする場合は故障の前兆といえるため、メーカーサービスや購入した販売店に相談することがおすすめです。
食洗機をまわしても洗い残しが多かったり、乾燥が不十分だったりした場合、食器の配置や洗剤量に問題がある可能性もあります。
まずは食洗機に入れる食器を少なくしてから、もう一度まわしてみましょう。
食器の量や配置、洗剤量を変更しても改善されない場合は機能部品に不具合が生じている可能性も考えられます。
食洗機は水漏れに関するトラブルが、非常に多い家電製品です。
水漏れが起きてしまう原因は、おもに以下の4つが挙げられます。
● ホースが抜けている
● 台所用洗剤を入れている
● パッキンが汚れている
● ホースに亀裂が入っている
ホースの根元がゆるんでいたり抜けたりしていないかチェックし、パッキンの汚れなどを拭き取ってみましょう。
また食洗機に台所用洗剤を入れてしまうと大量の泡が発生し、水漏れを起こす可能性もあるため注意が必要です。食洗機専用の洗剤を入れるのはもちろんのこと、食器を洗う際も台所用洗剤をきれいに洗い流してから食洗機に入れましょう。
食洗機の不具合を知らせるランプの点灯やエラー表示が頻繁に出るようになった場合、機能部品に不具合が生じている可能性も考えられます。
メーカーや食洗機の機種によっては、点検ランプの点灯で使用開始から10年経過したことがわかるものもあります。
● 通電から10年経過すると、このランプが点滅するように設定されています。
● ランプが点滅していても、食洗機は通常通りにご使用になることができます。
(この点滅をお客様が解除することはできません。)
● 長期のご使用により、安全性に支障がないかを確認するメーカー点検員による点検をお受けいただくことをおすすめします。
引用:Panasonic「よくあるご質問」
点検ランプが点灯した場合は、メーカーサービスや購入した販売店に相談のうえ、買い換えも視野に入れましょう。
ビルトイン食洗機が壊れて使えなくなった際、修理せずにそのまま食器をしまう場所として利用するのは避けましょう。
食洗機のなかに残った残菜や排水が腐敗したり、使わなくなって長期間放置していると排水ホースから下水ガスが逆流したりするなど非常に不衛生だからです。
食洗機が壊れた場合は放置せず、これから紹介する手順に沿って修理や買い換えをおこなってください。
ビルトイン食洗機が故障した場合、まずは保証期間が残っているか確認しましょう。
自然故障の場合、保証期間内の修理は無償でおこなってもらえます。有償修理になったとしても、今後も保証期間が残っているのであれば、長期的に見ると買い換えよりも安く抑えられます。
保証期間が残っている間は、メーカーサービスや購入した販売店に修理を依頼しましょう。
保証期間が切れていた場合は、利用している年数に応じて修理と買い替えを判断しましょう。
たとえば5年〜7年程度の使用期間で故障した場合、まずは修理費用の見積もりを出してもらいます。
今後故障する可能性も修理の担当者に教えてもらいながら、修理費用と買い替え費用を比較して納得できる選択をしましょう。
使用から10年経過しようとしている場合は経年劣化によって不具合が頻発しやすく、また修理部品の保有期間も間もなく切れるので買い替え時期といえます。
買い替える場合の業者選びは記事内の「どこで依頼する?買い替え業者の選び方」で解説していますので、あわせて参考にしてください
ビルトイン式と卓上式の食洗機、それぞれのよくある故障に対する修理費用の目安を紹介します。
ビルトイン式食洗機 | 卓上式食洗機 | |
---|---|---|
電源が入らない | 30,000円〜38,000円 | 13,000円〜37,000円 |
運転しない | 30,000円〜38.000円 | 10,000円〜37,000円 |
乾燥しない | 25,000円〜30,000円 | 12,000円〜37,000円 |
排水できない | 41,000円〜50,000円 | 7,000円〜37,000円 |
異常な音がする | 41,000円〜50,000円 | 26,000円〜35,000円 |
ビルトイン式のほうが修理費用は高額になりやすいため、保証が切れている場合は利用年数を考慮しながら買い替えを視野に入れるのがおすすめです。
ビルトイン式食洗機の買い替えにかかる費用は、次の項目で紹介します。
ビルトイン食洗機の修理と買い替えを判断するために「買い替えにかかる費用の目安」も紹介します。
ビルトイン食洗機を買い換える際に必要な費用「本体の代金」と「工事費用」を含んだ、おおよその費用目安は次のとおりです。
スタンダードなビルトイン食洗機 | 15万〜20万円 |
高機能なビルトイン食洗機 | 20万円以上 |
海外製のビルトイン食洗機 | 30万円以上 |
各食洗機メーカーも20万円以内に収まるラインナップを多く取り揃えていることから「スタンダードなビルトイン食洗機」が人気の価格帯だと考えられます。
食洗機を買い替える際に食洗機本体の価格だけでなく、依頼する業者選びに悩むこともあるでしょう。
ビルトイン食洗機の買い替え対応をしている業者は大きく3つに分けられます。
● ホームセンターや家電量販店
● 工務店やリフォーム会社
● 水回りの専門業者
それぞれの特徴は、下記のとおりです。
業者 | 特徴 |
---|---|
ホームセンターや家電量販店 | ● 店舗で実物が見れる |
工務店やリフォーム会社 | ● 専門的な知識を持ったスタッフに相談できる |
水回りの専門業者 | ● 工事費が比較的安い ● 交換を早く対応してくれるところが多い |
食洗機を寿命まで長く使い続けるためには、故障の原因を増やさないことや日々のメンテナンスが非常に重要です。
そこで食洗機を長く愛用するコツやメンテナンス方法を5つ紹介します。
● 食器を詰めすぎない
● 指定された洗剤を適量使う
● 月に1度は庫内の掃除をする
● 食器の汚れはきっちり落とす
● 残菜フィルターは毎回掃除する
それぞれ詳しくみていきましょう。
「1度の洗浄で終わらせたい」という気持ちから、食器を目一杯に詰め込んで食洗機をまわすこともあるかもしれません。
しかし食器を詰めすぎてしまうと食洗機の負担が大きくなってしまい、不具合の原因になるため避けましょう。
最悪の場合、回転ノズルがうまく回らず故障の原因になってしまいます。
詰め込みすぎると洗い残しの原因にもつながるので、適度な隙間ができるように食器を配置しましょう。
食洗機に入れる洗剤は、かならず「食洗機専用洗剤」を入れましょう。
台所用洗剤などを使うと大量の泡でノズルが詰まって水漏れが起きたり、寿命を縮める原因になったりするからです。
また、必要以上に洗剤を入れても洗浄効果は変わらないので、指定された量を使いましょう。
必要以上に食器用専用洗剤を使うと洗い残しが増えたり、食洗機内に洗剤が残ってしまい故障の原因にもつながったりしてしまいます。
食洗機を長く愛用するためにも、月に1度は庫内のパーツを外して掃除をおこないましょう。
食洗機内部のカゴやノズルなどを本体から外して汚れを落とし、庫内の壁に付着している汚れも拭き上げます。
パーツなどが洗い終わったら、元の位置にもどして掃除は完了です。
また「お手入れコース」などの機能が備わっている食洗機であれば、こちらも月に1回は食器を入れずに活用しましょう。
食器やフライパンなどの汚れは、きっちり落とした状態で食洗機に入れましょう。
「食洗機がキレイにしてくれるから」と、しつこい油汚れや食べ残しが残ったまま洗浄機に入れていると、排水ホースに油汚れがついて故障の原因になってしまいます。
食べ残しが食洗機のなかに残ったり、お皿に汚れが残ったりなど衛生的にも良くありません。
目に見える大きな汚れや食べかすは、あらかじめしっかりと落としてから食洗機に入れましょう。
食洗機の庫内に設置されている「残菜フィルター」は、食洗機を使い終わるたびに毎回掃除してください。
残菜フィルターに溜まったままの食べかすや汚れは腐敗し、食洗機内が不衛生になるだけでなく不具合や故障の原因にもなります。
食洗機を使用したあとは残菜フィルターを取り外し、キレイに汚れや食べかすを洗い流して庫内を清潔な状態に保ちましょう。
弊社「テックマークジャパン」が独自に実施した家電の延長保証に関する調査では、食洗機を購入した際に延長保証に加入しなかったことで、多くの方が後悔しているとわかりました。
上記の表で卓上式食洗機はもっとも後悔されている方の多い「生活家電」に含まれ、ビルトイン食洗機は2番目の「生活設備機器」に含まれます。
延長保証に加入せずに後悔した理由として、次のものが多く挙げられました。
● 修理が思ったより高かった
● 買い換えまでに日にちがかかった
● どこに相談して良いのかわからなかった
● メーカー保証が切れた頃に不具合が生じた
ビルトイン食洗機の保証は1年しか付いていないことも多く、ビルトイン食洗機の寿命が10年と考えると、保証期間としては不十分といえるでしょう。
食洗機は毎日使うものだからこそ、使用歴が長くなればなるほど不具合が発生しやすくなります。
調査に協力していただいた方々と同じ後悔をしないためにも、延長保証に加入しておくのがおすすめです。
食洗機の寿命はビルトイン食洗機で約10年、卓上式食洗機で約5〜7年です。
寿命を過ぎると経年劣化による不具合が起きやすいだけでなく「修理部品の保有期間」が過ぎることで故障した場合でも修理できない可能性も高くなります。
この記事で紹介した「食洗機の寿命が近いときに発生しやすい不具合」が頻発してきた場合は買い替えを検討したほうが良いでしょう。
また、食洗機のメーカー保証は1年しか付いていないことが多く、保証切れによって後悔している方が多いことも弊社の調査によって明らかになりました。
食洗機を購入された方が長く安心して利用するためにも、延長保証の加入は必須といえます。
メーカー保証が切れたあとの延長保証の仕組みや保証内容について、くわしくは「延長保証について」のページで紹介しているので、あわせてチェックしてみてください。