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大切にしていたバイクが故障?

バイクの故障対応と修理費用

エンジンの不具合やアイドリング不調、ガソリン漏れなど、バイクの修理が必要な状態と原因、修理費用や費用を抑えるポイントについて詳しく解説します。

tech君

バイクの修理は可能?バイクの主な故障原因や修理料金についても解説

バイクの修理は可能?バイクの主な故障原因や修理料金についても解説

大切に使用していたバイクが故障してしまった際、どのような対処を行ったらよいか分からない人も多いでしょう。間違った対処をしてしまうとさらに別の故障へと繋がるため注意が必要です。

この記事では、バイクの故障で困っている人に向けて、次の内容をまとめています。

バイクの修理が必要な状態と原因
バイクの修理費用
バイクの修理費用を抑えるためのポイント

最後まで読んでいただき、バイクの故障や修理時に適切な対処をとれるようになりましょう。

バイクの修理が必要な状態と原因

バイクの修理が必要な状態と原因

バイクの修理が必要な状態とは、以下のようにエンジンの不具合やアイドリング不調、ガソリン漏れなどさまざまです。
それぞれの状態について確認しましょう。

エンジンがかかりにくい
エンジンから異音がする
アイドリングが不安定
ブレーキの効きが悪い
ハンドルが不安定

インジェクション車両とキャブレター車両で状況が異なるケースについては、原因を分けて解説します。

エンジンがかかりにくい

主にエンジンがかかりにくい原因としては下記が挙げられます。

バッテリーの性能低下
燃料系統の不具合
吸排気系統の不具合
電気系統の不具合

バッテリーの性能低下

エンジンがかかりにくい原因として、バッテリーの性能低下が考えられます。
バッテリーの電圧が正常でも、スターター電圧が低い場合があります。エンジン始動にはこのスターター電圧も重要です。セルモーターの回転が弱い場合は、スターター電圧を確認しましょう。もし低下していれば、バッテリーの性能が落ちている可能性があります。

燃料系統の不具合

燃料系の不具合について、インジェクション車の場合、主な原因は燃料ポンプの可能性が考えられます。ポンプが故障すると、エンジンがかかりにくくなったり、走行中に不調やエンストが頻発します。また、ポンプが作動していても、燃料を噴射するインジェクターに問題があることも考えられます。

一方、キャブレター車では、燃料コックの不具合がエンジンの始動困難の原因になることがあります。キャブレター車は、燃料タンクがキャブレターより高い位置にあり、重力で燃料を供給する「自然流下方式」や、キャブレターが吸気する際の真空状態でコックを開く「負圧開放式」が採用されています。

「自然流下方式」では、コックの開閉を手動で行うため、開いているか確認が必要です。「負圧開放式」では、コックは常に開いた状態が基本で、手動で開閉することができず、確認が難しいため、メーカーや販売店に相談することをおすすめします。

吸排気系統の不具合

インジェクション車両の場合、エアクリーナーとマフラーの不具合が原因として挙げられます。
まずはエアクリーナーの汚れを確認しましょう。また、エアクリーナーボックスとスロットルボディをつなぐインシュレーターと呼ばれるゴムや樹脂の部品があり、亀裂などがあると不具合も生じます。
マフラーが詰まっていないか確認しましょう。
インジェクションで2サイクル車両の場合は4サイクル車両に比べてマフラーが詰まる可能性は高くなると思います。
セルモーターを回転させた際にマフラーの出口から排気風を確認できれば問題ありません。

キャブレター車両の場合は、キャブレター内部のパイロットジェット(スロージェット)に不具合が生じている可能性も挙げられます。エンジンのアイドリング回転からスロットル開度1/4付近の燃料供給量を調整する部品であり、不具合が生じるとエンジンがかかりにくくなることがあります。

電気系統の不具合

電気系統のトラブルには、コンピューター、点火プラグ、イグニッションなどが考えられます。点火プラグを取り外し、車両の金属部分に触れさせながらセルモーターを回して、火花が飛ぶか確認します。火花が飛ばない場合や弱い場合は、メーカーや販売店に相談することをおすすめします。

エンジンから異音がする

バイクのエンジンから異音がする場合は以下の原因が考えられます。

潤滑油の性能低下
摺動部のクリアランス不具合
異常燃焼の可能性

潤滑油の性能低下

エンジン潤滑油は定期的に交換しましょう。金属同士の摩擦を低減させるだけでなく、鉄粉や煤などの汚れを洗浄する作用や、燃焼と摩擦によって生じる高温状態を冷却する作用などがあります。
これにより、エンジン内部からの異音だけに留まらず、エンジンそのものを守ってくれることでしょう。

摺動部のクリアランス不具合

摺動部にはクリアランスというメーカーが定める隙間が調整されています。熱膨張だけに留まらず、前述のエンジン潤滑油の性能低下などを原因としてカムシャフトとバルブ間のクリアランスが適正値を外れるなどして異音発生につながります。

異常燃焼の可能性

異常燃焼している場合、「カンカン」や「カラカラ」という金属音がします。その音とともに振動が生じていると、最悪の場合はエンジン内部のピストンなどを損傷させる恐れがあります。
これは一般的にノッキングという症状で、エンジンの低回転域よりも高回転域になればなるほどエンジンに対する攻撃性は高まります。
エンジン内部で圧縮された燃料と空気の混合気が何らかの原因で自然発火して異常燃焼を起こします。また、点火プラグで着火する前に自然着火してしまうと、燃焼室が異常高温となって次々に不具合を引き起こします。
オクタン価の高い燃料を採用することや、燃料添加剤を混合させる方法もありますが、ノッキングの症状を確認した場合は早急にメーカーサービスまたは購入した販売店に相談しましょう。

アイドリングが不安定

アイドリングが不安定なのは以下の原因が考えられます。

電圧低下による不具合
電気系統の不具合

電圧低下による不具合

バッテリー電圧が低下すると点火プラグが正常に機能しなくなるなどアイドリングが不安定になるでしょう。燃料と空気の混合気を爆発させるための火花が弱くなるなどを含め、バッテリー電圧はバイクを正常に機能させるための要です。

電気系統の不具合

電気系統の不具合(オルタネーター、イグニッション、コンデンサーなど)が原因で、バッテリーが正常でも電圧不足が起こることがあります。特に、最近のインジェクション車はアイドリング調整などを専用テスターで行う必要があるため、メーカーや販売店に相談しましょう。

キャブレター車も同様に電圧不足の問題が発生しますが、エアスクリューの調整でアイドリング回転数を調整できることがあります。エアスクリューは慎重に締め、抵抗を感じたら半回転ずつ緩める方向で調整します。多連キャブレターの場合は各キャブレターを個別に調整します。調整が難しい場合は、メーカーや販売店に相談することをおすすめします。

ブレーキの効きが悪い

バイクのブレーキの効きが悪い際は以下の原因が考えられます。

ブレーキパッドの摩耗
ブレーキキャリパーの不具合
ブレーキフルードの性能低下

ブレーキパッドの摩耗

ブレーキパッドは、ディスクブレーキに採用されており、パッドの残量などが不足するとブレーキ性能を低下させる非常に重要な部品です。 ブレーキパッドが摩耗し薄くなってしまうと、ディスクブレーキローターと呼ばれる部品を損傷させてしまい大変危険な状態に陥ります。定期的に点検を行い、パッドが薄くなったときは交換をしましょう。

ブレーキキャリパーの不具合

ディスクブレーキを作動させるブレーキキャリパーが正常に機能しないと、キャリパーピストンが固着し、ブレーキパッドがディスクローターに接触したままになることがあります。
この状態は、ブレーキの異常加熱を引き起こし、「フェード現象」や「ペーパーロック現象」など、非常に危険な状況を招く可能性があります。
バイクを押す際に重さを感じたり、タイヤに異常な抵抗を感じたら、すぐにメーカーや販売店に相談してください。

ブレーキフルードの性能低下

ブレーキフルードは、「フェード現象」、「ペーパーロック現象」による著しい性能低下や、湿気などの水分を吸い込んで酸化することによる性能低下などが挙げられます。
ブレーキフルードが茶色く変化しているなどの不具合が生じている場合は、メーカーサービスまたは購入した販売店に相談しましょう。

なお、ドラムブレーキが採用されている場合、ブレーキシュー(ディスクブレーキでのブレーキパッドに相当する部品)の残量を目視で確認することは難儀です。ブレーキの効きが悪く感じた場合は、メーカーサービスまたは購入した販売店に相談しましょう。

ハンドリングが不安定

バイクのハンドルが不安定な際は以下の原因が考えられます。

タイヤの空気圧不足
フォークの歪み
ステムベアリングの性能低下

タイヤの空気圧不足

タイヤの空気圧が不足していると、運転中にハンドルを取られるなど不具合が生じることがあります。
また、空気を入れても直ぐに空気が抜ける場合は、パンクやバルブの性能低下などが考えられます。漏れが発見できた場合は、パンク修理やバルブ交換が必要です。

フォークの歪み

ハンドリングが不安定だと感じたら、フォークに問題がある可能性があります。
フォークは前輪を支え、スプリングとダンパーで車両の安定性を保ちつつ、路面の衝撃を吸収する重要な部品です。見た目に異常がなくても、歪みが生じている場合があります。転倒や事故を防ぐためにも、不具合を感じたらメーカーや販売店に相談しましょう。

ステムベアリングの性能低下

ステムベアリングは、ステムナットの中に組み込まれているハンドル操作のためのベアリングです。
これに性能低下が生じると、振動や異音の発生に繋がり、ハンドリングが不安定になります。
がたつきを修理するには、ステムベアリングの交換が必要になりますので、メーカーサービスや購入した販売店に相談しましょう。

バイクの修理費用

バイクの修理費用

一般的なバイクの修理費用などをまとめましたので、参考にしてください。

修理項目 修理費用
オイル交換、オイルフィルター交換 1,210円
タイヤ交換 リア側
(タイヤの処分、本体価格は別途発生)
4,840円~
タイヤ交換 フロント側
(タイヤの処分、本体価格は別途発生)
7,260円~
チェーン交換
(チェーン本体価格が別途発生)
3,630円
チェーン調整 1,210円
ハンドル交換 3,000~5,000円
ベアリング交換 4,000~7,000円

※価格は目安のため、詳細は修理店へ問い合わせが必要です。

バイクの修理箇所やパーツを参照し、およその修理費用を把握しておきましょう。

修理費用が高額になる場合

修理費用が高額になる場合

バイクの修理には、修理費用が高額になるケースもあります。高額になってしまうケースを紹介します。

高額になるケース 理由
年式の古いバイクを使用している 年式の古いヴィンテージバイクは、部品が廃盤になっているケースがあります。部品が廃盤になっていると代替品であったり、通常よりも工数がかさんでしまい、修理費用が高額になります。
海外製のバイクを使用している 一般的に国産よりも海外産のほうがパーツが入手しにくいため、費用がかさみます。
大型のバイクを使用している 大型のバイクは通常のサイズのバイクよりも排気量が大きくなります。排気量が大きければ大きいほど、修理・点検費用は高くなるのです。

もし高額な修理となりそうな場合には、実際にどの程度の費用になるか、修理先へ確認しましょう。

バイクの修理費用を抑えるためのポイント

バイクの修理費用を抑えるためのポイント

バイクの修理費用を抑えるためのポイントは「定期メンテナンスを行うこと」と「保険や延長保証への加入」です。特に定期メンテナンスは、修理費用を抑えられるだけでなくバイクを長く使用できることにつながるので抑えておきましょう。

定期メンテナンス

バイクの修理費用を抑えるためには、メンテナンスを定期的に行うことが大切です。定期メンテナンスでは、次の3点を行いましょう。

オイル量と汚れの点検

エンジンオイルは全体のコンディションに影響を及ぼす重要な項目です。仮にエンジンオイルが少ない状態、または極端に汚れている状態で走ってしまうと、最悪エンジンが焼き付きに繋がってしまいます。

車両によってオイル量の確認方法が異なります。取扱説明書に従って正しく確認しましょう。定期メンテナンスはメーカーサービスまたは購入した販売店に相談しましょう。

チェーン清掃

チェーン駆動のバイクの場合は、こまめなチェーンの清掃を心がけましょう。チェーンは走行するだけで汚れが付着するので、定期的な清掃が必要です。

タイヤの空気圧調整

タイヤの空気圧は、乗り心地に直接影響します。少なくとも1ヶ月に1回のペースでもいいので、定期的にチェックすることがおすすめです。空気圧を測るエアゲージと空気入れを用意すれば誰でも簡単にチェックすることができます。

バイク保険や延長保証への加入

バイクが故障した場合、大きな故障であればあるほど、修理費用は高くなります。また、バイクは想定外の支出が発生することもあるので、バイク保険への加入がおすすめです。

任意保険の中には、事故によるバイクの破損、修理費用、盗難による買い替えなど、費用の一部を負担する保険があります。自分の怪我に対しての補償も大切ですが、バイクの補償に関する保険も重要です。

また、延長保証への加入も検討しましょう。上記のような保証を長期間受けることが可能になり、安心してバイクを使用できます。

イレギュラーな故障に対応できる延長保証がおすすめ

イレギュラーな故障に対応できる延長保証がおすすめ

一般的にバイクの保証期間は2年間ほどです。特に中古車バイクなどの故障はイレギュラーなものが多く、過去の事例を参考にできないことも多々あります。延長保証に加入していれば、複雑な故障もスムーズに対応できます。

延長保証の導入事例を参考にして導入を検討してみてください。

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